第197回定例活動報告 (2月21日第3日曜日)」
全体報告<大日向>
昨晩は雨 今日は晴れとの天気予報で20名が集まった。
晴れたものの斜面がぬかるんでいる為、植樹のための地ごしらえは中止として、雪害木の整理に集中した。チェンソー3台とそれに群がる人達が集まり、対面の山は久しぶりの賑わいを見せた。二回にわたる湿気を帯びた重い雪が全国いたる森に被害を及ぼしていると思うと空恐ろしいし 統計上での森林材の積算はどれだけの正確性があるのだろうか?いささか心配でもある。
メンバー夫妻による茶会席が行われた。普段は汚れた格好を良しとしているメンバーがかしこまって、お手前を戴くのも面白いものである。某有名店の羊羹(何と厚い!)を戴き、そして咲き始めた梅を観賞しながらながら、しばし風雅の道を堪能した。
また、山主宅では、三世代が集まり餅付きをして、三色の菱餅を作っている珍しい風景にも出くわした。もう春である。
朝礼朝礼一場面始まる前からお盛ん
今日は新春のお茶会
活動報告<毛部川>
行きのホリデー快速の窓から田舎の美しい梅の花が香っているのが見える。
「そういえKAさんのお茶会は梅の花の頃だったなぁ」と思いながら集合場所に向かうとKAさんご夫妻の姿!今日のお楽しみつきの活動は嬉しい春景色になりそうだ。
前回までに対面の山の道作りから雪害木の選木までを数人のメンバーが済ませてくれている。
現場までらくらくと登り進む事が出来るのも、すぐに作業に取りかかれるのも、これらのお膳立てがあるからこそで有り難い。現場に到着すると、途中まで避けた木、既に腐れが入っている木、頭をたれている木などが目に入り現状を初めて知る。材にする木を育てる大変さを目の当たりにした。
対面の森スナップ①対面の森スナップ②
これわかる?森のペガサスだって
ベテラン3名に初心者マークがそれぞれ2〜3名付き作業がスタートする。久しぶりの間伐となり以前の経験も薄れている事を自覚する。指導してくれるSAさんが自分のやりたい作業をよそに我々の面倒を見ているので申し訳なく思うが「私自身もそうやって教えてもらっていたから大丈夫。」の優しいお言葉。本当に感謝です、いつも。
まずは12、3㎝程度の細い木を切ってみて感覚を思い出す。雪害木などは特に見た目は生き木でも切り進み途中で幹の反対側が腐っている可能性もあり突然倒れてくる事もあるそうだ。ますます気を緩められない。突然割れて鋭利な裂け目にやられる危険やまさかの跳ね返りなど経験のない想像の域でも常に危険を予測しながらの作業が必要だ。細い木でも十分に注意しながら木の揺れ方も確認しつつきり進めて行く。ノコの噛み込んでくる予測や感覚、思っていた重心と実際の違いなどまだまだ経験浅し見極め甘し平衡ってなんですか?なんてもどかしい思いは多いのだが師匠のSAさんは「受け口きれいだね」などと少しでも褒めて伸ばそうとしてくれるからがぜんやる気がわいてくる。
同じチームで作業するKZちゃんがロープ掛けに苦戦するも割とすぐにロープを上に上げている。さすが飲み込みが早いと感心。かかり木してしまった木を方向を変えてなんとか倒し丸太切りは午後にやろうということで嬉しい昼ごはんの焚き火のもとに急ぎ移動する。この行き帰りの登り降りももっと面倒かと思ったが土木作業の汗の結晶様々で思ったよりも基地に戻るのが大変に感じなかった!
もやい結びはえーとえーと…位置?高さ?
昼のひとときではKAさんの用意してくれた茶会席にて皆が順々に羽織りを掛けてお茶をたてて一服する。梅の花も湯気に揺らめき春の到来をお茶とともに温かく美味しく感じ
ずっと待っていたお楽しみに大満足でした。
午後も同じように対面の山の作業続きにかかる。倒した木の枝を処理し、まとめてくれる人もいて綺麗に片付いたスペースをみると気持ちが清々しくなる。YOさんは夏に運ぶ為の薪にできる材を川縁に降ろしている。勢いとキレがあるYOさんの動きを見ているとそのまま川に落っこちていかないかハラハラするけれど、安心して下さい、落ちませんでしたよ〜(当たり前か)。
丸太切りと整理作業をしたその後切り口の方向がうまくいかずに修正した木はまぐれで狙い通りに倒れたもののAKさんから追い口の入れ過ぎを指摘される。木が偶然素直にまっすぐ生えていてくれた事に助けられた形だった。
雪の重みで枝が地についていた低木の処理をしようとしたところ枝が接地していたところから根っこが生え始めしっかりと根付いていた。生き抜いて行く自然の図太さに驚く。どこでだって根を張って生きていこうとする姿を見習いたいものだなぁ。
おまけ。
犬のGちゃんは自力で川の一本橋を怖がらずに渡った。
もうこれでKUさんのお姫様抱っこは卒業だ。
おなじみの架かり木森のお片付けも大事枝葉の処理に懸命
第196回定例活動報告 (2月6日第1土曜日)」
全体報告<大日向>
まだまだ寒い! 武蔵五日市駅から望む 山を削った採石場の岩肌には先日の雪がへばりついている さてぼんぼりは? まとめ役が突然の風邪で欠席したものの18名が集まった。
先日の水気を含んだ重たい雪の影響は大きく 夜半にかけてビシビシと木が裂ける音が気持ち悪く響いたそうである。
わが新築の物置も屋根に雪の塊が直撃して穴があいてしまっていた。杉、竹、樫類が枝葉に貼りついた雪の重さで倒れたり 先が折れているなど惨憺たるものがある。特に川沿いの杉の大木が折れて 先端が川にはまっていた。あたら美形がと残念である。
対面の山へ数人が間伐の為の選木に入ったが、今回の雪による欠頂木、欠損木が多くそれだけで2割の間伐になりそうだとは専門家の意見である。
外側からみると緑豊かで、こんもりとした森であるが 内に入るとその被害状況が良く解る。他の山でも大きな被害がある様だが 内に入って見ないと解らない事が沢山あるだろう。
屋根を直し 炭焼がま作り、裏山の除伐、川沿い整備等で一日が終わった。
今日の焚き木は某氏が自宅のテラス材を運んで来たものである。油が浸みこみ 乾燥しているため良く燃える。自然と人が集まり 煙にむせぶことなく穏やかな雰囲気になるのも また楽しい。
次回は対面の山での整備、そして植樹の為の地ごしらえに入る。
積雪で破損した屋根の修理
活動報告<田中>
活動報告はその日の活動内容や楽しい雰囲気が伝わるような文であれば3行だけでも短文でも詩でも短歌でも俳句でも川柳でもラップでもオペラでも演歌でも詩吟でも良いという事らしいので〈ウソです。ラップとオペラと演歌と詩吟じゃ伝わりませんね(笑)〉帰宅時の車の中で活動報告川柳を考えながら帰ったのですが、何一つアイデアが浮かばなかったのでいつも通りの文章で今回もお届けします。
前置きが長くなりましたが、本日の活動日も天気に恵まれてそれほど寒くなくつぼみもついた木があったりSさんがもうすでに花粉症が始まってるらしくなんとなく春の訪れを感じさせる日でした。
午前中は向かいの山の間伐対象の選木を山主さんと行いました。前回の柚子の活動日で雪による倒木被害がある事は分かっていましたが、実際に現場に行ってみるとその被害の多さにビックリさせられます。選木は以前ぼんぼりでやったことがありますが、その時は選木基準がよく分かっなかったです。今回、Kさんのご指導のもと自分なりにも本などで勉強してきた知識を多少参考に選木しましたが「選木とはなかなか奥が深いなぁ」と感じながらとても楽しんでいました。樹木にキズはないか?樹冠はどれくらいあるか?間伐した後の空間に樹幹がどのように育っていくのか?などなど考えながら10年後20年後の姿をまた見たいなぁと楽しみにしています。次回はいよいよ間伐です。まだまだ技術なくて初心者ですがこの場所で経験を積みたいと今から楽しみにしています。
午後は基地裏の雪害木の処理と道づくりをしました。基地裏の木々には多くのツルが巻き付いていて危険です。切り払ってもプラプラとブランコの様に吊り下がってしまってなんじゃこりゃ!?って感じでした。道づくりはやっぱり楽しいですな。Sさんがマーキングしたラインにそって作っていきましたが、ゆるく上っていくラインで楽に歩けそうで良かったです。次回の活動日も楽しみにしています。
選木の説明中選木中選木された木々
活動報告<尾島>
【炭窯再設置】
最後に炭焼きをしたのは、随分昔だったような…、そう、2014年の2月の第一土曜日です。焼いた炭は次回活動日に取り出すのですが、その間に観測史上第一位の積雪で、多摩地区は50センチの所もあったのです。その為、炭窯の屋根が壊れてしまい、炭焼きへの気持ちが萎えてしまいました。その上、2015年は始まって間もなくそれまでの活動地が使えなくなり基地の引っ越しもあって、2年も経ってしまったのです。引っ越しではユズ畑に半埋めにしてあったドラム缶を掘り起こし、新基地を造るTさん宅の庭に置いておきました。私は休んで掘り起こしに関われなかったのですが、メンバーが着々と進め、更に、Smさんは、Tさんの敷地に窯設置の了解も取ってくれました。一年間で新基地もほぼ出来上がり、さぁ、窯の再設置となったのです。
前回、Smさんの「早くしないと、棄てられちゃうよ!」の言葉に促され、設置場所を整理して、ドラム缶を置く場所を掘り下げました。勿論メンバーが山鍬持って、スコップ持って、出て来た竹の根を除き、石を砕いてです。彼らは「どこ掘るの?」、「どの位掘るの?」と聞きますが、基本的な所は分かっていても、掘り起こしの現場にいなかったので、細部が分かりません。それでも、設置面を水平に、山側を更に掘り下げて、準備はできました。そして、今日、材料のあるなしの確認だけかと思っていたら、炭焼きの師匠が「今日、埋めちゃおう!」と言うのです。それにはカーブの煙突とストレートの煙突が必要なのですが、私が確認していたのはカーブのものだけでした。更に窯の底に煙突を繋ぐ時にブロックが必要だったような気がしていたのです。午前中の選木を終え、基地に上がって来た時にTさん宅の物置を差して「あれ煙突じゃない?」と師匠が言うのです。なるほど、近付くと、たくさんの板やら何やらが重なった上に結わかれた2本の煙突があります。ああ、何と… また同じ失敗です。ず~っと眼には入っているはずなのに、見てないと言う。これで道具立ては揃いました。旧基地で見た煤で黒くなった割れたブロックの映像が気にはなっていましたが。
炭焼き釜の移動設置作業中前回集めておいた石を窯が水平に安定するように、並べます。設置場所が斜面なので、目で見て水平だと思っても、山側が高くなる傾向があります。師匠持参の水平器でそれを確かめながら、何度か試します。次は横にしたドラム缶の下側にあけた穴に煙突を繋ぐのですが、手持ちの材料はカーブ煙突×2、ストレートが長短各1本、それにアルミの蛇腹煙突が50センチ位です。それらは口径はどれも10センチ位ですが、僅かに違い、カーブの一つとストレートの長いものはちょっと大きいのです。それらをああでもない、こうでもないと、繋ぎ外しを繰り返します。カーブの太い方には口に細かく切り込みが入って外側に折ってあります。が、それは穴には入らず、何処に使ったか覚えていません。そもそも、穴にカーブ煙突を差し込んで固定したかどうかも確かではないのです。それでも細い方なら何とか入るので、口に細かく切り込みを入れ挿し込んでから折って固定する事にしたのです。私達にはトタン切りがなかったので、Tさんに聞くと、彼は「たいていの道具はあるから…」と貸してくれました。結局、細いカーブ→太いカーブ→太いストレート→細いストレート→アルミ蛇腹と、繋ぎ方を決めると、師匠がその準備作業で、私は土留めの杭用の木を探しに行きます。
わお!力持ちボサ刈りやその後始末をしているメンバーに声をかけると、「ここにあるよ」とか「あそこにあるよ」と答えてくれます。長さ1,5メートル、径5~8センチ位の枝を落としたアラカシを下ろすのは、とても大変です。滑り落ちそうな急斜面なので、とにかく、アラカシを落とさないように気を付けました。何しろ、下で作業している人がいるのです。それが二往復。師匠は煙突つなぎ目を絞めるベルトのネジを緩める道具を取りに行って、その一部を落としたらしく、何人かで「あと2個…」等と言って探しています。落枝落葉、雑多なもので覆われた土の上に落とした小さな物を探すのは骨が折れます。煙突を繋ぎ終えると、ドラム缶の両側に3本ずつの杭打ちです。その打ち始めは手で持っているのではありません。間違って手を叩かれてはたまりませんから。スコップの柄の取っ手部分を杭に通し、そのスコップを持って押さえているのです。掛矢が見当たらず、金属のハンマーで打ったからでしょうか、頭が割れるものが多く、中には30センチも割れ目が入ったものもありました。杭に当てる土留めの板は、Smさんが丁度その日持って来た廃材から選びました。掘って除けておいた土を戻し、煙突の基部はすっかり隠れましたが、ドラム缶を埋めるには圧倒的に足りません。そこまでで時間切れになりましたが、土不足は大きな課題です。そうそう、もう一つ、ロストルが何処にあるか探さなければなりません。さて・・・
この窯を旧基地で設置したのが、2011年の6月です。炭焼きの原理は知っているので、大凡の組み立ては分かるのですが、細部については覚えていないのです。その上、掘り起こしの時にいなかったので、元の造作を知るチャンスを逃し、改めて頭を捻りました。写真を撮っておけば… 図面を書いておけば… と、今思っても後の祭りです。元よりの記憶力の悪さが年と共に更に衰え、記録の大事さを改めて思いました。
炭焼き釜の煙突をつけるこれをだなこう付けるんだよな
活動報告<草野>
今日も一緒に行こうね向かいの山の間伐木選木
向かいの山までのアクセス歩道が完成し、いよいよ間伐に取り掛かることになり、本日は対象木を選定する作業をメンバー5人に山主さんが同行してもらった。ついでに山主さんの愛犬「ガン」も同行。
この山は、スギ、ヒノキの山で山主さんによれば60年生、これまで3回程度のの間伐はなされているようで、前回の時は此処の間伐木が現在の山主さんの家屋の建築材として使われたとのこと。
歩道終点のところのヒノキ林は土地は山主さんだが造林は他の人がやったらしく、今回の選木から一応除外しておいた。
この山は全体的に樹高が高く径級も揃い、枝打ちもなされている。生産力は高いが、いわゆる形状比(径級と樹高の比率)が高く雪害などを受けやすく、折損木や、欠頂木、二股木が意外と多い山である。今回、選木という目で改めて見て驚いた。
それに今回の湿雪であたらしい雪害木が発生している。これらを中心に、細い木などを選木して、密度の濃いところは周りと比較して将来性がない木をプラスすることにした。ただし、雪害木でも周りの木を守るために残している。
その結果、本数で全体の20%(5本に1本)、材積では1割程度になっていると思われる。
劣勢木や損傷木中心であるので掛木も少なく伐採は気兼ねなくやれるが伐倒方向などが狂いやすいので慎重な作業が必要である。
伐倒の際は、チルホールやローププラー、クサビを使用し、決してなめてかからないようにしましょう。
写真は、雪害木の状況、ある場所の間伐前の樹冠の様子です。伐採後に比較してみましょう。