9月15日 第三日曜日
台風の為、活動は中止となりました。
第145回 定例活動報告
「東の森(9月7日 第1土曜日)」
全体報告<大日向>
天気予報では曇り、しかし武蔵五日市駅では城山が雲に覆われ心配な景色。
予定では有志による盆堀川沿いでの整備があったが急峻でもある為、急遽中止としてテラスでの作業と変えた。天候次第でくるくる変わるのは秋の空と同じである。
いつもの小学生と自転車愛好者も加わり17名が集まった。
テラスでは早速雨除け用のブルーシートが張られ、地元御夫人から大量のナスの差し入れを戴き各自の作業に入った。
色づき間近のゆず炭焼きにカシ集合
主な作業は…
この秋冬に向けて間伐作業に入るエリアへの作業道作り。草刈り先導の後に道を刻んでいき先導者の冠O道(仮称)が100メートルくらい進んだ。作業道があると往復が大変楽になる。
そのほか間伐木のマーキング、炭焼材の搬出、植樹の際に目印として立てる竹割り材作成、一部には間伐も始まり特に女性による間伐エリアには野次馬も含めて大勢が入るなど作業が進んだ。しかしながら湿度が高く、蚊・ぶよが多く、蜂の活動期でもあって周辺を気にしつつの一日であった。
急に火が恋しくなり、柚子の青い実が目立つようになってきた。今年の柚子の出来具合はどうなんだろうか?
初参加感想<田中>
活動場所〈Sの森〉やっぱりチルホールでしょ!?
Sの森は、小さい体ながら凄くがんばっているSさんのおかげでかなりキレイになってきている。この日も畑側に倒れそうな木を山側に倒すべく悪戦苦闘した。
しかしもともと畑側に傾いている木をオトコ2人のチカラではビクともせず、ついにチルホールの出番となったのだが… 使い方が分からんっ!散々みなさんのご指導を受けながらやっとこセッティング。
チルホールセッティングに師匠緊急来場!安全に伐倒する事が出来た。その後Sさんと今後はチルホールをどんどん使った方が良いと話し合った。それの方がかなり安全だし、早いっ!
ただし、ちゃんとまごつく事無くセッティング出来たらの話だが…
しかし、さまざまな道具を使いこなせれば作業効率は間違いなく上がる。出来れば今後ぼんぼりでフェデリングレバー(木回し)を購入して頂けるとより安全に作業が出来ると思いますので…
お願いドラえも~んっ!4次元ポケット(予算)から出してぇ~
byのび太…じゃなかったトモタ
活動報告<北山>
小雨の中、坂を上りきると新装なったテラスの階段がゆったりどっしりと見え、テラス全体も落ち着いた雰囲気で、なかなかいい出来上がりではないか。
本日からはテラス上部の作業道設置作業だが、珍しく親方が早々に作業開始宣言。取り敢えずコーヒー飲んでから…と押しとどめ、作業の打ち合わせ。
午前中は親方、下請け、土方の三人で、尾根へのメインルートから左側斜め上方に40メートルほど作道、午後は臨時雇い(常雇いの土方になりませんか?)も加わり午前中よりやや上方の左側斜面に60メートルほど作道し作業を終了。
作業中はいつも色々なことがあぶくのように頭に浮かぶが、今日はなぜか「ニコヨン」とか「失対事業」とか、経済原論の講義で、先生が失対事業を例にGNP批判をしていたこととか…………、帰国直後の参加で少し疲れ気味だったのかも。
もうひとつ思い出したことですが、以前山林事業者との会話で、伐採のための作業道は伐採終了後自然消滅しても良いと言っていたのを思い出しました。ボンボリの山道も用途に応じて作道の仕方は変えてもいいのかなと思いました。作業は次回も続きます。
活動報告<赤井>
本日も基地左側の間伐作業。
奥のほうでT氏とK氏は組みになり作業するがどうしても架かり木となりロープをかけて引き倒す。
Y氏は単独で手前側で作業、やっぱり架かり木となるがだるま落しで片付ける。
S嬢はF君といっしょに前回の続きで伐採木の片付けから始める。
私は安全な距離をとって上で作業とするが土木班が間を割って突進してきたので、さらに上部へと逃げる。
今日はちょっと雨模様、この夏の猛暑もひと段落してちょうどいい気温だが湿度が高い。
作業を始めると汗が吹き出しびしょびしょで水もしたたる○○となる。そうでなくてもしんどい作業。架かり木となり一段と体力が消耗する。座り込み口呼吸。しばらく休んで作業再開。
この夏はだいぶ減量できたみたいだ。
活動報告<草野>
選木とアオギリ
基地に登っていく畑道から、柞の森を眺めると麓の林縁部に茶色の塊の怪しげな実をつけた樹木が見える。「あれはきっとアオギリだ」と検討をつけて後で行ってみることにした。
それがこの写真です。アオギリは何と言っても果実の心皮(花葉)が舟形をしていてその端に2~5個の豆をつけているのが特徴である。
この舟形は風に乗って実を遠くまで運ぶのに適した形をしている。まさしく実を運ぶ葉舟である。この実は食用になり炒ってコーヒー豆の代用にしたらしい。アオギリもいずれ「柞の森の樹木たち」に登場させるのでネタはこのぐらいにして(終礼でちょっと解説)。
今日の私の作業は、基地上部のスギ・ヒノキの人工林と柞の森の広葉樹林の伐採木の選木である。人工林は前回Aさんといっしょに半分ほど終わっていて今回はその続きをやることにした。間伐木の選定は、その目的によってかなり違ってくる。つまり、間伐木を販売して収入を得ようとすれば比較的良い木(優勢木)も選木するが、ここでは販売は不可能に近いので主に劣勢木(被圧木、小径木、欠陥のある木)を中心に選木することになる。
しかし、劣勢木だけでなくある程度良い木も選木しないと間伐効果が出ず、良い山にならない。
本来は、標準地調査によって現在の林分の、蓄積、立木本数、平均樹高、平均径級データーを得て間伐設計を行う必要があるが経験則からこれらのデーターを頭においておき、今回の選木は次のような考え方を基本に行った。
①本数間伐率を25~30%とする。つまり3~4本に1本を選木。
②林床の下層木等植生の繁茂状況と樹高で調整する。つまり、下木が繁茂していたら光が届いているので弱めに、繁茂が弱かったら強めに、樹高が高かったら光が入りづらいのと,地味が良い証拠で成長もよく、間伐後の回復も早いので強めに、よって尾根筋は弱めになる。
③上記①②を目途に、選木した木のそばに行き周りを見渡し、この木を伐ったら、周りの木はどんな成長をするかをイメージする。周りの木のためには伐採した方が良いとなったらその周囲で選木することになる。
④マークする前に、周囲の木を良く見て、細い木、樹高の低い木、二又になった木、コブのある木、腐れのある木、欠頂している木、力枝が貧弱な木、樹肌が悪い木(樹皮の縦溝が深いのは成長をしている証拠)、この山の特徴である雪起こしした木(針金がついたり、斜めになっている)があればそれを優先して選木し、これらを選木した場合は間伐効果を考えて追加する。
手順を文章にすると以上のようになるが、実際はこれらのことを総合的に判断(良い言葉だがカンと言い換えてもよい?)してマーキングする。
今回の選木はあまり急激に(空間を空けることは避けて本来よりやや控えめの選木となったので3~5年後に繰り返すことが必要だが、向こう5か月分の作業に見合う分は確保しました。
また、広葉樹は3年前の伐採効果から今回は分散させて強めに選木しましたが、径級が太くかかり木の恐れも大きいので、実施時には無理をせず、伐採木を変更してください。